【ボカロ】拝啓、あなたはボーカロイドを知っていますか?【小説】

結構前に買った本ですが、旅行中に読めました。そこで感想を書いてみますよー
これよりネタバレ含みますのでご注意です。


まず、amazonでは見れない帯付の外観から↓
20121121_1
あの有名なアイドルさんも大絶賛だそうです。
ところで、この小説にはこんなくだりがあります。

「この子かわいいよね、歌へただけど」
…(中略)…
「劇的にへたっぴちゃんだね。けどCD売れてるんでしょ?」
「握手会するからでしょCDが握手券。だからアイドル楽曲は男が買ってるんだって」
p11から引用

こらっ!(;´д`)ノ
ド直球ww

えっと、アイドルはさておき…
本の表紙にはCULのイラストが描かれています。かわいいね。

CULは実在のV3のCULのことだけど、ストーリー自体はまったくのフィクションだとか。
ちなみにボカロ界最強の歌唱力を持つGUMIも同じ勤務先(インターネット社)のV3だよ。
(個人的には佐村トミもとい中の人最強ぞ UTAUだけど)

ところで、中身にはCUL含め、イラストは一切ないです。
背表紙に登場人物の女の子と男の子が一人ずつ描かれてるぐらい。
だから、萌え絵てんこもりのラノベみたいのを期待して買っちゃいけません。

ストーリーは女子高生ボカロPの3年間が時間軸に沿って描写されています。
前半分が1・2年生、後ろ半分が3年生での出来事。
彼女にはボカロPとして2次元での居場所があるいっぽう、野球部のマネージャーという3次元での居場所もあります。この2つの世界で彼女の身に降り掛かるさまざまな出来事が中心になってるのであります。

1・2年生のパートは、話の展開が唐突っていうか、どこに向かってるんだろう、って感じ。それでも、私が途中で投げ出さないのは、ボカロ厨なら感覚的に分かる表現がちょこちょこ混ざってるから。それに学園ものとしてふつうに楽しめます。

でも耐性の無い人は、時々使われるネットスラングにイラッ☆とくるかも。
まあ、延々とダルのネットスラングにつき合わされる、シュタゲの最初1/3ほどひどくはないと思いますが (^^

3年生パートは超展開ぽくなってきます。「ボカロとともに生きている」というか… いや、まさにそんな雰囲気がストーリの中心になってるかな。あと、登場人物がみんな才色兼備っていうか、こんな高校どこにあるんだよ!っていうか、全員爆発しろ!

現実的な見方をする読者はこの展開について来れるのかな?? なんて思ったり。
私は普通にちゃんとついていけたけど。
ここはこうゆう世界なんだって深く考えないのが楽しむコツだと思うよ。
そして、疾走感に身を任せるのが気持ちいいのです。

そして一番の山になるところが、学園祭(だったかな?)でのボカロオリジナル曲のおひろめなんだけれど、音楽の魅力を文字に起こすのって相当難しいようでして…
単純にリズムや歌詞を文字に置き換えるだけじゃ意味ないし、しかもボカロときたもんだから、独特の魅力が全部表現しきれてないように思うのです。これって難しいよなあ… と、自分が書いたわけでもないのに考え込んでみたり。

やっぱりボカロの魅力を感じられるのは、①楽曲+②イラスト+③動画(①②③の優先順だと思ってる)なんだな、と改めて感じたのでした。
同時に、この小説映像化してほしいなー、とも思ったり。

ところで、amazonのレビューを見ると、(全員で4人だけど)みんな好意的で☆5つなんですよね。私も気持ち的には同じです。事実、うるっときてたし… (涙腺弱くてさ…)
でも、好きなだけに、注文も多くなりがちなのでもあります。

好き勝手なことばかり書きましたが、「拝啓、あなたはボーカロイドを知っていますか?」を買おうか迷ってる方の参考になれば幸いです。これお値段¥1365しますから。
でも個人的には、失敗もいい経験ってことで、まずは買ってみるのもいいかなって思ってます。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。