この冬、高エネルギー加速器研究機構(KEK)が一般向けに公開している施設があるというので訪ねてきました。
3か月前のことだけど。
ILC(International Linear Collider:国際リニアコライダー)って聞いたことあるでしょうか?
ざっくりいうと巨大加速器のことで、世界4か所が建設候補地に挙がってます。
アメリカ、フランス/スイス国境、岩手、佐賀/福岡県境の4か所。
その話題を聞いたとき、「コライダー」って、どっかで聞いた単語だよなぁ… なんて思ってたら、フランス/スイス国境にあるCERNに巨大加速器LHCてのがあって、それはSteins;GateにでてくるSERNという組織のモデルじゃなかったかな… と思い出したわけなのです。
LHC:Large Hadron Collider:ラージハドロンコライダー
Steins;Gate:通称「シュタゲ」。ノベルゲーで、アニメ化もされている。私的には泣きゲーかな
SERN:シュタゲでは、Société Européen pour la Recherche Nucléaireの略称。
CERN:SERNのモデルで、フランス/スイス国境に実在する研究所。l’Organisation Européenne pour la Recherche Nucléaire、元の名をConseil Européen pour la Recherche Nucléaireという。世界最大の加速器(全長27kmのリング状)を有する。
加速器ってなんだろうとずっと思ってて、ふと調べてみれば、国内にも加速器があるじゃないか!
加速器そのものは見れないけれど、展示資料は土日も公開してるとのこと。というわけで、茨城県つくば市にあるKEKの見学施設に行って来ました。
つくば市というのは、20万人の住民のうち、2万人が研究者という、マッドサイエンティスト・シティー。
シュタゲで例えると、市民の10人に1人がオカリンみたいな? う… うざすぎるw
まあ、市民がマッドかどうかはともかく、多くの研究大好きっ娘が集まっているんだね。
あの‘ぼかりす’の技術も、つくばの産総研という研究施設集合体で生まれた技術だって。
うん? なんか身近に感じてきたぞ☆
そんなつくば市のKEKに着いたのは朝0900。開館は0930なので、近くのハンバーガーレストラン、マクドナルド 408つくば大曽根店で朝ご飯です。
ハッシュポテトが相変わらずの重さ… ヨーグルトとかないのかなあ…
あお!? ここのマック、2Fにテラスがあるぞ! 筑波山がすごいいい眺めだなあ〜
ちょっと出てみよう… ガチャ!? あ、朝マック時間はテラスに出られないのね…
でも、客席からでも良い眺め♪
さて、時間も潰せたので、KEKに向かいます。
敷地に入って、守衛室の手前すぐ左手に駐車場8台分、さらにその奥に広い駐車スペース。一般用なのか職員用なのかよく分からないけど、2台しか止まってないからどこでもいいかぁ。
守衛所の前から施設内。冬晴れのいい天気♪
今回見学するのは、コミュニケーションプラザという、常時公開している施設。
無料だけど、守衛さんに見学したいと伝えると、入館証を貸してもらえるので、それを首からぶら下げて入館します。
この種の公開施設の共通点なんだけど、とにかく余裕のある作りなんですよね。
商売ベースじゃないから、せこいところが全然ないのな。
なお、写真は受付のお姉さんに許可をもらって撮影しました。とくに制限は無いみたい。
去年の夏に見学した幌延のゆめ地創館ほどじゃないけど、とてもスタイリッシュな空間なのです。
ここではKEKでの研究内容やその歴史について展示されているんだけれど、素人の私にはほとんど分かりません。
とはいえ、こんな面白い研究してるのかー と感じることができます。
うまく説明できないので、以下は館内の写真とともに、感想をちょいちょいっと。
これは、超伝導加速空洞という装置。この施設ではすでに引退しているトリスタンという加速器で使われたもの。
このなかで、電子や陽子を加速させるそうです。
加速器というのはこの装置だけじゃなくて、他にもいくつかのパーツとともに構成されるのです。
その結果、全長数キロメートルとか、でかすぎwww
世界にはいくつかの加速器があるのです。
やっぱり、CERNの存在は大きそうだ。www (world wide web) の発祥はここだし、最近だと暗黒物質を特定したかもしれない、っていう実績もあるしね。あと、ピッグス粒子も。
オカリン風にいうと、
世界の支配構造を変えることができる!!
能力を持ってそう…
これはなんだったかな?
3コースどこから転がしても、終点まで落ちなかった仕組みだったけど。
宇宙線とは放射線のことだそうな。
どれくらい浴びてるのか、この装置で計測できるんですって。
さて、どれくらい浴びてるかなぁ?
宇宙ができた頃は、この青いボールぐらいの大きさだったそうな。
それがどんどん膨張して今に至るっと。
そんな宇宙の始まりを知るために、素粒子のことを知る必要があるのですが、その素粒子を作り出すのが加速器。
わけがわからんぞ??
と、このときは思ってたのですが、後日、そんな私にも分かりやすい本を買って読んだところ、加速器の役割にも納得。
著者はKEKの研究者なのです。
丁寧で親切で、なにより読者に伝えたいという心意気がとっても伝わってくる良い本です。
2008年のノーベル物理学賞である小林・益川理論も、KEKとの関わりは深いそうです。
メダルは、本物1点と、レプリカ3点が受賞者に贈られるそうです。
これは貴重なレプリカのうちの一つ。
なんか、世間に知られていない研究施設なのに、すごいぞ! やってることが。
でも、休憩コーナーには、子供向けにテキストが。
ネーミングが… カソクキッズってw
休憩コーナーもゆったり。
まるでIKEA…
なんだか、ゆめ地創館のデジャブだわさ。
仕分けされないか心配だぞw
KEKの歴史コーナーが別室にあって、これは、日本初のウェブサイトを発信したPC。
これもKEKのお仕事だそうです。
トリスタン加速器の測定器のひとつ’トパーズ’のレプリカ。
大きさは1/10だったと思う。
これはなんだっけ?
貴重そうなものがたくさん展示されてるんだけど、なんか物置みたいなのだ。
トリスタンというのは1995年まで使用された、KEK初の加速器で、これはその完成記念の寄せ書き。
なんかいいね、こういうの。多くの人がかかわったプロジェクトってのが伝わる。
とくに、昔のつくばだと、ここは原野の果ての研究所っていう感じだっただろうから、連帯感がすごそうだ
思っていたより面白かったので、3時間ぐらい過ごせました。
年に一度の加速器の公開日にまた来てみたいなあ。あと、岩手にぜひILCを! 九州でもいいんだけど、ちょっと遠いからなあ。
そんなことで、KEKの訪問記でした。
KEKは車じゃなくても訪問できるみたい。
手作りのバス時刻表とか、充実し過ぎ(^^)
KEK見学施設「コミュニケーションプラザ」のサイト:
http://www.kek.jp/ja/PublicRelations/Visit/CommunicationPlaza/
そして、時間が余ったので、このあと大洗に行ってきた:
明太子買いに大洗によりみち